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今だからこそ必要な感染症対策BCP(コロナウイルスについて)
未だ増加傾向にある「新型コロナウイルス感染者数」に日々不安を感じる方も多いのではないでしょうか。現在のコロナの蔓延状況を鑑みると、益々感染症対策をしていかなくてはなりません。
「今回はコロナとはどういったものなのか」、「感染症対策をどのようにしていくべきなのか」、その一部について紹介していきたいと思います。
【感染症とは】
感染症とは、細菌やウィルスなどの病気を起こす微生物が体内に侵入し、下痢や発熱、咳などの症状が出る病気の事をいいます。
また、病気を引き起こす「細菌」「ウイルス」「寄生虫」などのことを「病原体」といいます。その病原体が体内に侵入し、体内で増加、寄生していることを「感染」といいます。
感染しても症状が出ないことがあり、今回のコロナ感染ではよく「無症状患者」という言葉も使われていました。
そのように、感染しても症状が出ない場合のことを「保菌状態」「不顕性感染」といいます。
【細菌とウイルスの違い】
1番の違いは「どのように増えるか」です。
「細菌」:増殖するのに適した環境、水分や栄養、温度などの条件が揃えば、環境や食品、動物や人の体の中など、どこでも
増えることができます。増え方は、一つの細菌が2つに分裂して2倍ずつ増えていきます。条件が揃い、時間が経つ
とどんどん増えていく。
「ウイルス」:生きた細胞の中でしか増えることができません。また、どの細胞によっても増えることができるわけではな
く、ウイルスによって決まっています。
【感染成立の3要素】
感染が成立するには「病原体(感染源)」「感染経路」「宿主」の3要素が必要です。「病原体(感染源)」は感染の原因となる細菌やウイルスを含むもので、「宿主」とは感染を受けやすい人のことをいいます。「感染経路」は病原体が宿主に侵入する経路のことです。
感染症対策では、上記の3要素のうち1つでも排除することが大切です。
「感染源の除去」
「感染経路の遮断」
「抵抗力の向上」
【感染経路】
人から人への感染経路として「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」があります。
「空気感染」:空気中を漂う微細な粒子である飛沫核を吸い込むことで感染します。
例)結核菌
麻疹ウイルス
「飛沫感染」:咳やくしゃみで飛び散った飛沫を吸い込むことにより感染します。
例)結核菌
麻疹ウイルス
インフルエンザウイルス
新型コロナウイルス
「接触感染」:病原体に接触して感染します。粘膜などの直接的な接触や汚染された手などを介しての間接的な接触がありま
す。
例)腸管出血性大腸菌ああ
麻疹ウイルス
インフルエンザウイルス
新型コロナウイルス
【新型コロナウイルスとは】
これまで人で感染が確認できていなかった新型のウイルスです。新型コロナウイルス感染症は、WHOが正式名称を「COVID-19」
と発表し、国際ウイルス分類委員会がSARS(重症急性呼吸器症候群)を引き起こすウイルスである「SARSコロナウイルス(SARS-
CoV)」の姉妹種としてSARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)とウイルスの名前をつけました。
【新型コロナウイルスの特徴】
① 自分自身で増える事はできないが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えます。
※粘膜のあるところ、特に「目」「鼻」「口」は注意が必要で、ウイルスなので、生きた細胞の中で増えていきます。
② 無症状者からの感染の可能性があります。
③ 物の表面についたウィルスは時間が経てば壊れ、物の種類によっては24時間〜72時間位感染する力を持つと言われています。
(ボール紙:24時間生存 プラスチック:72時間生存)
【新型コロナウイルスの感染経路】
「飛沫感染」
① 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、唾など)と一緒にウィルスが放出され他の人がそのウィルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
② 閉鎖した空間、近距離で多くの人と会話するような環境では、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあります。
(5分間の会話で1回の咳と同じくらいの飛沫(約3,000個)が飛びます)
「接触感染」
① 感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りのものに触れるとウイルスがつき、他の人がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染します。
② 便から新型コロナウイルスが検出されており、便を介しての感染の可能性も指摘されています。
【新型コロナウイルスの症状】
・発熱、呼吸器症状(せき、咽頭痛、鼻汁、鼻づまりなど)、頭痛、倦怠感、消化器症状(下痢、嘔吐など)、嗅覚障害、味覚障害など。
・感染しても症状が現れない無症状者が存在します。
「潜伏期間」
・潜伏期間は1〜14日間で、暴露から5日程度で発症することが多い。
・発症前から感染症があり、発症から間もない時期の感染性が高い。
・感染可能期間は発症2日前から発症後7〜10日間程度と考えられています。
【まとめ】
一言に感染症と言っても、たくさんの種類が存在しています。その中でも、私たちが現在直面し、苦しめられているのが「新型コロナウイルス」です。新型コロナウイルスとはどんなウイルスなのか、それを知れば知るほどに感染に対する恐怖が湧いてきました。
特に、今回の感染症で恐ろしいのは、強い感染力を持っているにもかかわらず、無症状者が多く確認されているということです。
上記でも記載しましたが、「感染症成立の3要素」を排除することが、今の私たちにできることです。
その中でも、「病原体(感染源)」と「宿主」の排除は難しいと言われているため、まずは「感染経路」を遮断することが大切です。
次回は、どのように新型コロナ感染防止に向け取り組んでいくのか、対策等を紹介していきたいと思います。
画像:Articular - jp.freepik.com によって作成された medical ベクトル