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首都直下型地震の恐怖

首都直下型地震の恐怖

東京における被害想定

2005年に公表された内閣府の被害想定だと、首都直下地震として3タイプ18の個別地震を想定しています。首都直下地震とは、首都圏に震源がある内陸地震の総称で、そのタイプとして、フィリピン海プレートと北米プレートとの境界面で発生する「プレート境界地震」(東京湾北部地震、多摩直下地震、茨城県南部地震:マグニチュード7.3で震源の深さ30km)、首都圏で存在が確認されている「活断層地震」(立川断層など5つの断層地震:M7クラスの活断層地震)、そして北米プレート内部に震源を持つ10のプレート内の浅い地震(M6.9、震源の深さ10kmで業務核都市等の直下に震源を設定した地震)を設定しています。当初は震源の深さが、地下30km付近と考えられていたが深さ20kmと浅いことが明らかになリマした。その結果、地表の揺れ(震度)としては震度6強の区域が拡大したとともに、一部に震度7の強い揺れが想定されることが示されています。

中央防災会議の「首都直下型地震対策専門調査会」が想定している18種類のタイプの中でも、多くの専門家が指摘する要注意エリアは「東京湾北部」「多摩地区」「茨城県南部」を震源とする地震としている。 どのエリアが震源となっても、首都圏全体に大きな被害をもたらす事は間違いありませんが、その3つの中でも最大級の被害をもたらすと予測され、かつ発生確率も高いと考えられているのが東京湾北部地震です。

 東京湾北部地震が発生すると、江東区や墨田区、台東区、中央区などの下町の低い土地や埋立地が「震度6強」の揺れに襲われ、東京都多摩地区や千葉県、埼玉県、神奈川県でも「震度6弱」の揺れに見舞われると予測されているます。

 

 

想定被害

 想定被害は、建物の全壊が焼失も含めて85万棟、死者は最大で1万1000人、重軽傷者が21万人にのぼると推定されています。 帰宅困難者は東京、神奈川、千葉、埼玉で約6,50万人、被害総額は112兆円で、国家予算の一般会計を上回るとされています。

 特に、古い木造住宅や軽量鉄骨りの住宅、アパートが密集する荒川区や台東区、葛飾区、墨田区、江東区の下町、さらに品川区や大田区の住宅や工場密集地で、建物の倒壊が相次ぎ、火災が多発されると予想されています。

また、住宅やマンション、アパートの密集する環七道路や環八道路沿いの杉並区や中野区、豊島区、練馬区、世田谷区などでも食事の支度中等、下記の使用時に巨大地震が襲った場合火災が多発されると予想されています。

 

 

事前対策で死者は激減

想定では、建物を耐震化して、火災対策を徹底すれば死者は10分の1の2,300人に減らせると対策の効果も示されています。これまでの大規模地震、「阪神・淡路大震災」「東日本大震災」のそれぞれにおいても建物の倒壊による被害が多数出ています。その教訓として、建物の耐震設備を整えるというの最も重要です。

また、都心の一般道は激しい交通渋滞が数週間継続するほか、鉄道も1週間から1か月程度運転ができない状態が続く可能性があることから、通勤が困難になるため、要員を確保するなどの対策や帰宅困難者に対する支援策等、各企業は最悪の状況を鑑みたBCPの策定を行うことが求められます。

 

帰宅困難者とは

・自宅までの距離が10キロメートル以内の人は、「帰宅可能」

・帰宅距離10~20キロメートルでは、個人の運動能力の差から、距離が1キロメートル長くなるごとに帰宅困難となる人の割合が10パーセント増加

・帰宅距離が20キロメートル以上の人は、「帰宅困難」

 

まとめ

首都直下型地震も遠くない未来で起こるであろうと想定されています。特に経済が集中し、人口も多い関東圏での地震となると被害は計り知れません。ただ、上記でも記載した通り、事前の準備を行うことで被害を激減することができます。これまでの大規模地震における被害要因に今一度目を向けることで、今私たちが何をしなくてはいけないかが見えてきます。「阪神・淡路大震災」では、建物の耐震設備を整えることの重要性、東日本大震災では事前の避難経路の確保を含めた水害対策の重要性を改めて実感しました。

「震度5弱以上の地震回数」ですが、実は東京が一番多いということを皆さんはご存知でしょうか。首都直下型地震に注目が多く集まっていますが、実は首都圏の方はこれだけの地震を体験していると同時に危機にも晒されているのです。この数字を見ると他人事にはできないのではないでしょうか?いつ大きな災害がきてもいいように事前の心構えをしておいてください。

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