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災害時における東京都内のライフライン

災害時における東京都内のライフライン

災害時における東京都内のライフライン

東京都のライフラインはどうなる?

「電気」 首都直下型地震が起こった場合の東京都の被害想定では、都下全域で110万軒が停電するとされています。特に「震度6強が予想される墨田区や荒川区、葛飾区、江東区、中央区などでは、停電率が40%を超えると言われています。一方中央防災会議は首都圏で約160万軒が停電すると予測しています。 ただし、ライフラインの中では、通常、電気の復旧が最も早いため、完全復旧にかかる日数は約6日間と予測されています。

 阪神・淡路大震災の際は、約110万軒で停電しましたが、6日間で完全復旧しました。また、東日本大震災では、津波被害地区を除いたエリアで約82万7,400軒が停電しましたが7日後には約1万6700軒を残すまでに回復しました。 電気の目標復旧日数については6日とされています。

 

 

「上水道」

 上水道は、ほぼ全域で断水すると予測されています。特に下町ほど断水率は高くなり中央防災議会では、首都圏全体で、約1100万人が影響を受けると想定しています。また、下水道も大きな被害を受け、東京全域で使えなくなると見込まれています。 復旧については、4日後には、上水道の男性率は7%、下水道は2.4%までに下がると考えられています。

 東日本大震災で液状化による被害を受けた千葉県浦安市では、上水道の応急的な復旧工事が終わったのは、地震後26日目のことでした。下水道の復旧には、さらに9日間の日数を要しています。つまり、地域によっては完全復旧までかなり日数を要すると考えられます。  上水道の目標復旧日数については30日とされています。

 

 

「ガス」

 ガスの場合、都内全域の約120万軒で使えなくなると想定されています。さらに、震度6強の地域では70%以上が供給停止となると予想されています。

 阪神・淡路大震災ではガスの完全復旧は85日後かかりました。 ガスの目標復旧日数については55日とされています。

 

 

 

「通信」

 家庭や会社などの固定電話は、都内で約110万回線が不通になるとされています。少なく思えるかもしれませんが、固定電話の大半は停電している間は使えなくなります。そのため、地震後は広い地域で停電が予想されるので固定電話は使えないと考えた方がいいかもしれません。完全復旧には14日間かかると考えられています.

 携帯電話は、バッテリーが有効であれば停電中でも使えますが、利用者が急増するため、通話規制が行われる可能性が高いと見積もられます。東日本大震災の際、都内でも地震から1週間はかかりにくい状況が続いていました。 そのため、通話や携帯メールより、TwitterやFacebookといったSNSの方が震災には強く東日本大震災時には様々な情報のやりとりが行われていました。 また、公衆電話は重要回線とされている分、固定電話よりはかかりやすくなっています。そのため現在では、災害時の通話は無料となり、受話器を置くと硬貨が返却されるようになっています。近年、台数が大きく減っていますが、公衆電話は災害時には有効な通信手段となるため、 どこにあるのか把握しておくことも大切です。

 通信(固定電話)の目標復旧日数については14日とされています。

 

 

 

 

「まとめ」

 東日本大震災において、 かなりの被害が想定されている中、ライフラインの停止は一般家庭を含め多くの企業にも影響が及ぶと考えられます。 ただ、上記のような過去の教訓から導き出される目標復旧日数をもとに、それに準じた物資を必要数量備えておくことが被害の最小化につながります。  また、企業においては被害の最小化だけではなく、事業を継続していく必要性があるため、ライフライン停止時にもどのように事業を継続していくかの計画(BCP)を作成し、それに必要な備蓄品を備え、定期的な訓練、整備を行うことで常に使用できる状態にしておくことが重要です。

 

 

 

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